僕は北海道に行く前からブルース・リーには憧れを抱いており、スポーツ用品店で買ったヌンチャクを、棒と棒をつなぐ鎖が擦り切れるほど練習していたこともあった。
また、ブルース・リーの武のスタイルである截拳道にも非常に興味があったので、北海道の新生活を機に截拳道を習いたいと思っていた。
当時の僕は、かなり歪んだ形で行動力があったので、早速「截拳道指導者募集」のポスターを作成し、寮の掲示ボードに貼り付けた。
当然のことながらそんな都合の良い人物は現れなかった。
そこで僕は截拳道の代わりに空手を始めることにした。
そのまま空手は、ドラムと並行しながら4年ほど練習することになるのだが、空手4年目のある日、とある施設の芝生に生息していた2羽の鶏に襲われるという大事件があり、空手で応戦した結果、非常に残念ながら互角であった。
さすがに少なからず落胆する。
これでは地球の平和は守れまい。
僕は空手を引退した。
そういえばそもそもはドラムの話であった。話をもどそう。
なんとかドラムの教則本を手に入れた僕は、8ビートから練習することにした。
8ビートはロックで多く使われる基本のリズムだ。
当初僕は、ドラムを叩くという行為自体に面白さを感じており、特にバンドを組みたいという気持ちは無かった。
しかし、僕が一人でドラムの練習をしているということを聞きつけ、バンドに誘ってくれた人物がいた。
その人物がいなければ、僕は未だに一人でドラムを叩き続けていたことだろう。
それ以降、さらにモチベーションが上がり、ひたすらドラムばかり叩く日々が続く。
すでにクリアしたドラクエ等でのレベル上げを病気のようにやり続けてしまう僕にとって、反復練習は苦ではない。
それから色々なことがあった。
町祭りの野外ステージ出演
吹奏楽のパーカッションに挑戦
聖飢魔II、解散
そして僕は様々な出来事に価値観を刺激され、北海道をあとにした。
北海道編・終